サカナクション（834.194）を聴いた感想。

サカナクションNEWアルバム（834.194）の感想です。

聴いた方も聴いてない方も是非読んでください。

聴く予定の方は読まないでください。

(私はMUSICA7月号のインタビューを読んでいます）

サカナクションが大好きな私は近頃、「なんで新宝島ってこんなに評価されているんだろうなぁ」と思う事が良くあった。もちろん良い曲だし、歌詞も良いし、私自身も好きだけど、新宝島がフューチャーされてる世評が不思議、というか嫌い。サカナクションの良いところって、キャッチーな部分だけは無いのにな。

と思ってたけど、アルバム発売前のプロモを拝見すると考えが改まった。新宝島は連れていく曲だから、「中層」「深海」の心地よさを知らない人たちにも届いていいんだ、届くべき音楽だったんだな。私は単純なのでプロモを見てから新宝島が大好きになりました。

ありがたい事に、魚図鑑ゼミナール1回、ビジュアルセッション1回、ツアー2回に参加してるので、茶柱以外の新曲は最低1回は聞いてることになる。忘れられないのに関しては、初の魚図鑑ゼミでは歌詞が無い状態で聞かせてもらっているのを含め、アルバム発売前に4回聴いた。正直、忘れられないのはあまり刺さらなくて、「ブラー」だったナイロンの糸や「マイノリティ」だったモスの方が好きかな？どちらかというと。って感じ。「しゃららららん♪」から始まる曲は、「土曜日の夜…、いや金曜日の夜ってイメージで聴いて！」とノリノリで歌って踊った山口さんとえぐい程指が動いてる草刈さんの印象が強い。

ナイロンの糸は歌詞がすごく好きで、モスは山本リンダ・C-C-Bが好きな私にはメロディがドンピシャだった。でも何故か口ずさんでしまうのは、「忘れられない～の♪」だった。ナイロンの糸なんて、アルバムを予約してるのに発売前にiTunesで買ってるのに、「新しい街の♪」だった。（もちろん2曲が印象に残りにくいってわけでは決してないですし大好きです）

そんなことを考えていると手元にはいつの間にかMUSICA7月号が。バンドメンバーのいろんなエピソードを垣間見ることができて、忘れられないのが何故忘れられないのかなんとなく納得した。（今思ったらソフトバンクのCMも強いのかな？と思ったけど、1回くらいしか地上波で見てないなぁ…、もっと流れてほしいな…）

雑誌で語られていたエピソードの中で印象的だったのが、忘れられないのの歌詞は180

パターン書いているということ。

様々なプロモを見た上で、19日にAmazonから届いたアルバムを聴いた。

もうめちゃめちゃに泣いた。

MUSICAやSchool of Rockで知った6年間のエピソードを忘れて、1曲いっきょくの美しさと違和感に心が当てられてしまったという感じ。

私はサカナクションが好きで、このアルバムを楽しみにしていたから、アルバムが楽しみな気持ちを消化させるためにプロモを見て、いろんな事情を教えてもらったけど、きっとそういうのを知らない、「新宝島が入ってるから買った・借りた」って人も、思わず泣いちゃうんじゃないかって思った。

【歌詞ネタバレです】忘れられないの、の、最後の「夢みたいな夜の方」、この歌詞を聞いて、私には夢みたいな夜の方が分からず、神秘的だったり不安だったりと、不思議な気持ちを抱いた。そこはNFかな？また違う場所なのかな？でもきっとメンバーは分かっていて、「サカナクションを聴く」って選択をし続けていたら、「夢みたいな夜の方」にいつの間にかいるのかな？とか思った。とにかくすっごい泣いた。

泣いたと言えば、アルバムで初披露？（多分）の茶柱、おんおん泣いた。あんなん感情が、感情が爆発しなかった？おばあちゃんの家で過ごした夏の日の日差しを思い出した。曲の途中で途中でピアノがぽろぽろ泣き出した気がして、思わず共感してもう泣いた。イヤホン壊れるかと思った。

感じたのは哀愁だけじゃなく、新宝島で連れていってくれたモス・「聴きたかったダンスミュージック、リキッドルームに」・ユリイカ（青山さんリミックス）もめちゃめちゃ良かったな。ユリイカのリミックスはとても驚いた。リミックスなのにサカナクションだった。耳のすぐ近くで聴こえる、モスキート音…に近い音？表現できないけど、耳を触ってくる音が印象的。これが良い違和感…、とまた一つ知識を得た感じ。

ジャケット写真もすごくかっこいい。紙？で作り上げられた彫刻作品も、山口さんが良く言う、作為的な無作為を感じ、また一つ知識を得た。

好きな物の中で1番とか最下位を決めることはつまらないと思いつつも、834.194は1番好きなアルバムです、と自分に正直になれるし、2019年6月19日の時点では忘れられないのが1番好きな曲です。曲は日替わりで変わるけど。どれも大好きなので…。

Twitterでフラゲした人たちの感想を見てると、disc1より2が好き、その逆、リミックスがちょっと…、セプテンバーはこっちの方が…とか、結構好みが別れてる意見がある。それって多分だけど、私がライブで聴いた忘れられないのが刺さらなかった時の気持ちと似てそう。いや、分からないけど。今回…だけじゃなく、さらに言えばサカナクションだけじゃなく、聴けば聴くほど、また、聴いていない時間が経つほど、エトセトラの理由で、「結構好きかも♪」な曲に変わったりするのかな。知らんけど。

そういう感情に気付かされて、改めてサカナクションが好きで良かったなと思いました。サカナクションありがとう！いっぱいグッズ買います。